マグロ資源問題について
巻き網漁法とは
普段皆さんがスーパーや回転寿司で食べているマグロはどのように獲られているか考えたことはありますか?
日本では、マグロをはじめ魚群を囲い込んで一網打尽に引き揚げてしまう巻き網漁が主流となっています。きわめて効率的な漁である反面、マグロなどの魚体を傷つけてしまったり、漁獲資源の枯渇化につながっていく恐れが多分にあります。
マグロ漁の魚価の低下とマグロ資源の枯渇の問題の発生にはいくつかの原因があり、その一つに巻き網漁法(下記の絵)があります。

現在、売られているマグロの多くが、この巻き網漁法でとられています。この漁法はとても効率が良く1日の漁で100トンという大量のマグロをとることができるため、消費者が手頃な価格でマグロを食べることができる理由にもなっています。しかしこの漁法は魚価低下の原因や、マグロ資源の枯渇問題の原因になっています。
理由として、この漁法はマグロの群れをとても大きな網で囲い、20cmにも満たない子どものマグロや、これからお母さんになってたまごを産むマグロを含め全てのマグロをとってしまうからです。なお、この漁法はマグロが網の中で体がつぶれるなどして、身に血が入り臭みが多い品質の低いマグロになることがあります。